パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

DVD『万才! フットサル』

2005年発売、116分、ディレクター:務中基生
本来、この文章は『万才! フットサル』をドキュメンタリー視点から見た文章(d.hatena.ne.jp/palop/20051017)に対し、ハロヲタ視点から見た文章として続けて書くつもりだったが、例によって面倒くさくなって放り投げていた。遅ればせながら『スピリットオブ〜』を読んでしまう前に、DVDの感想ほかを残しておくことにする。

以前から何度か書いているように、自分は「本業の知名度を活かしてフットサルを通した社会貢献には賛成、ガッタスを利用したビジネス展開には反対」という微妙な立ち位置なので、芸能人フットサル大会に対する感情も複雑なものがある。なので、権利関係の問題等もあるのだろうが『万才! 』にはほとんど他チームが映っておらず、物語の純度が高かったので素直に楽しめた。それから、個人撮影の切れ端をネットで拾って見た以外では未見だった都大会と横浜国際の映像が入っていたのはグッジョブ。
今の芸能人大会は『ガッタス物語』「第2章:芸能人大会編」くらいに思っていて、「第3章に入ったら、この人達は出てこないんだろうなあ」という見方。台詞が一言しかない通行人Aにも沢山の裏設定があるドラマなんかは物語全体に深みが出るというか、作者の作品への愛情が伝わってくるようで、カルト系の人気を誇る事がある。今のガッタス物語が面白い理由の一つにはそういう脇のキャラにもちゃんと良く書けた設定があるからだろうと思う。まあ、相手は血も涙もある生身の人間なのだから深いキャラ設定があるのも当然といえば当然で、贅沢なキャスティングといえばそうだが、生身の人間の人生を通行人Aとして扱い、素通りしている自分のガッタス中心史観は、ある意味酷い話ではある。多分「売れないタレントがガッタスに寄生している」と見る人よりも酷い。

里田や柴田ほか皆が「ゴールを決めたい」とか「本当は攻めたい」とか言っているのを聞いて、実は意外に思ったりもしたのだが、考えてみれば、芸能人のオーディションに応募するくらいなのだから、みんな主役願望、ゴールゲット願望があって当然なのに、その当たり前の事を忘れていた。すっかりハロプロ脳になって、モー娘。におけるやっすーのバイプレーヤーぶり、稲葉あっちゃんの縁の下の力持ちっぷり、ツアーゲストたるカントリー娘。の明るい賑やかし等々に慣れてしまっていたが、脇で支えるのが好きな芸能人は多分そういない。
ガッタスをみている中で個人的に株が上がったのは里田。他人ヲタサイトなんかを読んでいても、里田はどんな仕事も100%ファイト出来るというか、良い意味で野心を感じる。「今の立場はモー娘。の抱き合わせだけど、いつかは逆転してやる」と本気で思っていて、「いつ誰が見てくれているか分からないから」と絶対に諦めない気迫みたいなものがある。いま改めてカン梨華やカン紺藤のVTRを見直したら、当時気付かなかった事を発見出来そうな気がする。