パロップのブログ

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BS-hi『世界潮流2005』「民主化ドミノ〜市民パワーと米ロの攻防」

2005/9/18初回放送、50分×2、第1部:アメリカの戦略、第2部:揺れるユーラシア、取材:吉見和紀/酒井美奈、ディレクター:新井雅樹/山本陽一郎、制作統括:朝比奈正彦/沢田博史、出演:寺島実郎日本総合研究所理事長)、山内昌之東京大学教授)、加瀬みき(米シンクタンク客員研究員)
寺島/山内両氏は既に有名人だが、加瀬氏は馴染みがない。検索するに、正式にはアメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員という肩書らしい。創価系の出版物に沢山執筆しているが、公明の自衛隊政策に影響力を持っているようで、創価の絶対平和主義派からは「ネオコンの手先」と呼ばれ、忌み嫌われている。こういう人がゲストに呼ばれるようになったNHKについて、妄想を巡らすのも楽しい。
テレビの発言を聞く限りでは、3人とも「文句を言っても実際、米国が大国なのは仕方ないんだから、日本は日本で戦略を考えていこうよ」というリアリスト、現実追認主義者。理想に燃える宗教家には腹立たしいのかもしれない。イラク戦争のどこまでが「自由と民主主義の輸出」という理念の表出で、どこまでが「石油の確保」という現実の追求なのかは、専門家でもなかなか見極めが難しいようだ。現政権がイラク戦争を失敗とみてこっそり戦略を転換しているのか、それとも間違いを認めず開戦当初の方針を貫いているのかも分かり難い。