パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

「京都パープルサンガ対ベガルタ仙台」

2005/8/27、西京極総合運動公園

「借家暮らしの夫婦に対する住宅手当が手厚い」というだけで京都市に住んでいるろくでなしの知り合いん家へ遊びに行くついでに「折角だから日曜日は地球博まで足を伸ばそう」「どうせなら土曜夜はサンガを観に行こう」という話だが、本当はサンガ観戦が主目的だったりする。自分の土日休みとサンガが西京極で試合する日をピンポイントであわせてみた。両チームとも、90分間まともに観るのは今年初めてだから、まあ一見さんの印象ということで。

まずは仙台。戦術はシルビーニョ。攻撃の起点というか、球の散らしもCKもFKもロングスローもシルビーニョ。そしてシルビーニョが信用しているのは、バロン、バロン、雨、バロンと言いたくなるくらい、バロンにしかボールを出さない。またバロンの頭に当てるにしても、サイドに振って角度をつけたり、普通は工夫をするものだろうけど、シルビーニョは中央から真っ直ぐ縦にバロンへ。しかもバロンが競り勝ったりするので始末が悪い。勝ち負けにこだわることが大切なのは理解出来るけど、やっている選手はあまり楽しくないような気がする。仙台サポからは「攻撃が単調になるのでバロンを外すべき」という意見もあるようだけど、いっそシルビーニョも外しちゃいなよ、と言いたくなる。チームの中心がいなくなったら大変そうだけど、案外と若い選手が自分の力を存分に出せるかもしれない。少し前の広島や大宮のように愚直で単調な面もあるけれど、若さが清々しいサッカーが出来そう。
対する京都。プレスをかけて奪ってマイボールにするまでの訓練は受けているのだけど、その後、外国人2トップに当てるのが早過ぎる。守備的MFの16番&18番がボールを受ける位置にいるでもなく、配るでもない。相手のシルビーニョが再三フリーになっていたのだけど、16番&18番のどちらかに替えて中央でプレーするのが好きな攻撃的MFを入れて、シルビーニョを守備に追わせることで逆に封じる手が観たかった。何よりも昇格することが大切なのは理解しているが、もう少し志の高いサッカーが出来るポテンシャルはあると思う。
京都は後半途中から右MF星→加藤、左中払→美尾を相次いで交代。4-2-2-2のうち名波と森島のところが疲弊する加茂周氏時代前期の日本代表を思い出した。そしてマッチプログラムの表紙にもなっていたハンサムボーイ加藤大志が右サイドを突破してPKゲット。仙台の選手がレフェリーに詰め寄っていた。バックスタンドからは分からなかったが、微妙な判定だったらしい。しかし清々しい若者が思い切りよくペナルティエリアへドリブルで切り込んでいったら、PKあげたくなるのも仕方ない。レイソルにいた酒井の出始めを彷彿とさせた。
自分が脳内采配をふるうならば、加藤のところへ松浦をぶつけた。ぱっと見、加藤はディフェンスのポジショニングとか分かってなさそうだったし、柱谷兄監督もそれを承知で「思い切り自分の良い所を見せろ」と送り出したのだろうが、1度、松浦が縦に加藤をぶちぬけば、若い加藤君はびびってしまうのではないかと。松浦も広島時代はWBをやらされていたし、お互い守備に不安があるのならば、勇気がある方がサイドを制圧出来たのではないかと。そう思ってピッチを見ると、少し前にいつの間にか関口に代わって松浦が入っていた。どうやらバロンと2トップを組んでいる。と言う間もなく、松浦から萬代へ交代。後半途中から入って更に替えられるという屈辱に、松浦は萬代とタッチもせず、ベンチにも近づかず、メインスタンドの下へ一直線に引き上げた。このまま不良債権化か。
美尾は2回ほど、痛くもないのにファールを受けて転がっていた。2対1でリードしてホームだっていうのにマリーシアもなかろう。味方の勢いを削ぐというか、感じ悪いだけだと思う。
アテネ世代大好きっ子の自分としては田原が見たかったが、最後の交代枠は石井俊也。確か浦和で活躍してような記憶がある。石井とか仙台の熊谷とか懐かしいメンツがJ2にいた。
それからリカルドが懐かしかった。右サイドをドリブルで怒濤のオーバーラップしたり、どでかくクリアしたり、最終ラインでオサレなフェイントを見せたり、広島時代となんら変わらず。