パロップのブログ

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CS「第34節・ガンバ大阪戦」

2007/12/1放送、実況:寺西裕一、解説:川勝良一
入れ替え戦が終わったら書きにくいことを、今のうちに書いておこう。
サンフレッチェにおける選手の大量放出といえば1997年末が有名だが、監督が代わったオフは選手の入れ替えを最小限に控えて新監督に吟味させる(94,96,00,02)、それから1年後、監督「自分の権力下に置かれないベテランうぜえ」×フロント「人件費がかかるベテランうぜえ」の利害が一致してところで、どちらが主導か分からない形で放出する(95,97,03)のがサンフレッチェ流新陳代謝だったような印象がある。例外は01年オフで、おそらくフロントはヴァレリの意向に沿った大量放出を想定していたはずだが、10月に監督から辞任を要望された時点で選手移動の一旦凍結&新監督による見極めをしようと思ったら、ガジエフが1年もたずにクビになったおかげで、色々と計画変更になったのだろう。
さて、今期のオフは判断が難しい。クラブのJ1残留と降格、監督留任と解任の交叉で4パターンを想定しなければならないはず。分かり易いのはチームが残留してミシャ解任。これなら選手の異動は最小限に抑えて新監督による選別は来年末に先送りすることが出来る。ミシャの動向にかかわらず、チームが降格した場合も分かり易い。誰のクビを切るかではなく、誰が残ってくれるか、フロントは選手へお願いする立場になるだろうから。問題は、クラブが残留してミシャも留任した場合。サポーターからすれば「ミシャ残留は勘弁してくれ」だろうが、確か2年契約だからチームがJ1に残留すれば契約は継続される可能性は充分にある。その場合、監督と合わない選手の方が出て行くことになるはずだが、既に合わない選手は出て行っているし、代表に選手を取られると11対11の紅白戦が組めない程度まで保有選手を減らしてどうすんだということになっている。使う気のない監督と出場機会を求める選手の利害が一致する上野や俊介をシーズン途中で出したことは当然だと思うが、代わりに人数を揃えなかったことには疑問がある。別に上野や俊介より有能でなくとも、他クラブで干されている年俸480〜600万円位でミシャが好みそうな選手を半年レンタルで獲得するくらいは出来そうだが。まあ、広島では中途半端な外様は「若手の成長を邪魔する」と言われて好かれない傾向もあるから難しいのかもしれない。
で、結局入ってくる選手が高卒5人しかいないのでは、フロントが高給取りのベテランをクビしたくても出来ないので、どのパターンでシーズンを終了しても入船と田村が更改せずになるくらいか。他は監督が残留すればサッカー観が合わない戸田が出ていきそうな気はする。
カズは大宮とか札幌辺りの守備組織ありきなクラブへ行ったら歯車として活きそうだし、年齢の割に積み重ねた本人の経験も活かせそう。主税みたいなキャプテンがいるところなら、あのキャラも上手いこと補完し合う関係になれそう。
浩司はFC“ハラヒロミ”東京で4-2-3-1の左サイドハーフ辺りで使えば役に立てそう。MFの割にはFWに絡めるし、攻撃的MFの割には守備に戻れるし、サイドに縦2人いれば後ろ髪引かれることもないだろうし、中途半端な能力が逆に活かせそう。右が石川のような縦型なら左は規郎のような典型的サイドプレーヤーよりも浩司のような中央寄りたがりの方がバランスもとれそうだし。それにあそこはアテネ世代の同年代も多くて楽しかろう。
ここ2年ほどでACLのステータスが上がったし、「代表選手ならアジアでの戦いに慣れていた方が有利」みたいな風潮も出て来そうだし、代表選手の移動も首都圏に集めた方がスムーズだろうし、駒野も観客の多い首都圏のビッグクラブに移り、大観衆のプレッシャーを常に受けて精神面のレベルを上げた方が良いのかもしれない。
ハンジェは本人の公式サイトをたまに見ているが、親戚一族が近くにいるクラブから異動しないような気がする。トリノへ行ったハカン・シュキュルではないけれど、気心知れた共同体が近くにないとダメなタイプ。神戸や大阪のクラブへの移籍ならあるかもしれないが、カンジョと南北でポジションを争ったら話題になるかな。
下田は能活が出てった後のFマリか、能活が入ってくる前の磐田辺りに移籍していたら活きたかもしれない。今だったら、第1GKに不測の事態が起きても、信頼出来る第2GKが欲しい金持ちクラブだろうか。服部は相馬以後新井場以前の鹿島式4-2-2-2にはまる人材だったと思う。今の服部だったら、案外カズとセットで札幌なんか良いかもしれない。J1に上がって西嶋にSBはきつそう。
バクスターヤンセン/トムソン/ヴァレリ/ガジエフ/小野/ミシャと、Jリーグで実績のない監督で博打を打ち続けたサンフレッチェだが、もし新監督を呼ぶのなら、J2で実績を上げて且つ安月給でもJ1で指揮を取りたい野心を持つようなタイプを呼んで欲しい。或いは、足元だけは上手い若手の素材を活かすパスサッカーを目指すなら、甲府の大木/YFCのジュリオレアルなんかも面白いと思う。

立ち上がり、いつもと戦い方が変わらなかったのは少し残念だった。若者が多いのだから、前からボールを追い掛けるサッカーをして欲しかったのだが、まあ監督の指示ならば仕方ない。
前半のCKは平繁が蹴るのかと思いきやハンジェだった。
ハギーは3列目よりは2列目だな。1点目のサイドチェンジも素晴らしかった。
遊佐には2010年までに今野さんを抜いて欲しいと期待しているのだが、やはり両足を使えるように練習しないと。
遊佐/ハギー/一誠/柏木/平繁/槙野辺りが同時にピッチに立っているという、ユースヲタは堪えられない試合だっただろう。これに参加出来なかったクワダの間の悪さは異常。
前半37分、一誠が競り、こぼれをハンジェが拾ってノートラップでパス、ハギーもノートラップで服部へサイドチェンジ。しびれる場面だったけど、中盤のMF3人があそこまで同サイドの狭い所へ寄っているのは、バランス危うしという見方も出来る。服部へのパスをカットされてその裏を狙われていたら、まさに甲府的というか。大木監督を招聘して青山/一誠/高萩/柏木の中盤が機能したら、さぞかし面白いことだろう。